ZIPANG-6 TOKIO 2020西大寺|巨大掛軸「大日三尊像・五大尊像」の修復と謎解きにご支援を!

西大寺とは


称徳天皇の勅願により、天平神護元年(765年)に創建された西大寺。当時は広大な寺域に多数の堂塔が建ち並び栄えていました。


桜の時期の本堂

平安時代には一時衰退しましたが、鎌倉時代に興正菩薩叡尊上人により密教と戒律を不二一体のものとして双修する「真言律」の根本道場として復興されました。


大茶盛の様子 ※コロナ禍以前のものです

 

大茶盛式とは、延応元年(1239)年1月16日、叡尊上人が西大寺復興のお礼に八幡神社に献茶した余服を民衆に振る舞ったことに由来する茶儀です。同じ一つの大きな器でたてた同じ味のお茶を、そこに集まった人々が「一味和合」の精神で、助け合いながら同じ茶碗から廻し呑み、和み合い結束を深めるという宗教的茶儀なのです。

また現在拝観は、本堂・愛染堂・四王堂(以上の三堂は年中無休)・聚宝館(開館期間限定)の4ヶ所で行っています。


代々伝わる巨大仏画の謎の解明を「今」皆さまと共に

西大寺には、一辺約7メートルの二つの大きな仏画掛軸が伝わっており、長年、巻いた状態で本堂内の文殊菩薩裏手の天井に置かれていました。大きくて開くこともままならないので、中身の確認もできていませんでしたが、外見からも傷みの進行が確認できたので、今回本堂床面に広げてみたところ、「大日三尊像」と「五大尊像」の仏画であることが確認されました。


しかし紙本で何枚もの紙を貼り重ねているため、経年劣化でのりもはがれ、このままでは重量を支えることができません。また穴があいて破損している部分や、軸部のはがれなども激しいため、破損を修理しないと安全に掛けることすらもできません。


この二つの巨大な仏画掛軸を二年の時間をかけて修理に出し、今後は堂内に掛けて広くご拝観していただくことを目指して、修理を満了できるよう勧進を進めていきます。


大日三尊像


五大尊像

西大寺|巨大掛軸「大日三尊像・五大尊像」の修復と謎解きにご支援を!

目標金額は、500万円です。




第一目標達成の御礼と引き続きのお願いについて

6月15日にスタートしました「巨大掛軸「大日三尊像・五大尊像」の修復と謎解きにご支援を!」は、多くの皆様のおかげをもちまして6月27日に目標金額500万円を達成することが出来ました。

当山にとりまして初めての挑戦となりましたが、今回のクラウドファンディングを通して、多くの皆様から関心を寄せていただき、これまでご縁があった方に加え、新たなご縁を頂戴した方からも多大なるお力添えをいただくことが叶いました。

また、多くの皆様から頂戴いたしました、励ましや応援のお言葉は、大変心強く、関係者にとって大いに励みとなりました。この場を借りて、篤く御礼申し上げます。

残り1か月となりましたが、引き続き1000万円を目標に勧進を継続させていただきたいと存じます。

皆様からいただくご支援は、続きまして「大日三尊」「五大尊」の二つの巨大な仏画掛軸の修復に伴う費用として活用させていただくのはもちろんでございますが、次の目標を設定させていただくことで、軸・本体の修理に加え、巨大な軸を保存・収納する箱の製作、軸の架出公開の為の設備の製作、修復完成後の法要、軸の中身・内容についての学術的調査研究、および一般に広く知ってもらう為の広報、等に対し改めて皆様にご支援のお願いを申し上げる所存です。

最終日まで、仏画掛軸を未来に伝え、信仰を継承していくために皆様からの応援・ご支援をよろしくなにとぞお願い申し上げます。

                             2022年6月28日 追記

                             真言律宗総本山 西大寺



尊格構成からして大法立で勤修されるような密教修法の本尊と思われますが、今のところ当掛軸の詳細な由来などは判然としません。大変迫力のある巨大仏画ですので、修理完了後、いずれは本堂などに懸架していきたいほど立派なもの・・・


西大寺のマンダラや仏画調査にからめて、佐伯執事(教学部)が所属する種智院大学の中村先生(仏画担当)及び学生(10数名)が来山し、他の仏画も調査、その際に、大きな軸を開くのに人数がいるので良い機会であると、佐伯執事が中村先生と学生に依頼して、開観することとなったのでした。


掛け軸を床に広げた図。約7メートル四方で非常に大きなものです。


掛け軸を床に広げた図。約7メートル四方で非常に大きなものです。



現時点では、製作・伝来の具体的経緯はわからない点が多いですが、これだけの大きな仏画が江戸時代に製作されていたというのは驚きです。その背後に信仰の昂揚と熱意があったことは自明であり、そのような信仰を蘇生して、継承してゆくことは寺院としての責務であると考えています。


今回皆さまにご支援いただくご資金では、まずはこの二つの仏画掛軸の応急修理を進めてまいりたいと思っています。


紙製なので痛みが目立ちます。


美しい仏画にも傷がかかってしまっています。



軸の痛みも大きいです。


画像 不動明王や巻物3点


皆さまからいただくご支援でできること

近年土塀の崩落・諸堂の老朽化対策などの境内環境整備で出費がかさみ、さらに新型コロナウィルス感染症拡大による収入の減少は西大寺を維持していく上で大きな痛手となりました。厳しい状況が続く中ではありますが、貴重な信仰・文化財を未来に継承することは重要な使命であり、今回の仏画修復も断念できるものではありません。


目標金額と実施のスケジュールについて

◆目標金額:500万円

◆資金の使い道:「大日三尊」「五大尊」の二つの巨大な仏画掛軸の修復

・軸・本体の修理

・軸の架出公開の為の設備の製作

・軸の中身・内容についての学術的調査研究、および一般に広く知ってもらう為の広報(図録作成など)

◆修復総額:約1,000万円

※皆さまからのご支援との差額分は財団の助成金と自己資金にて補填する予定です。

◆修復のスケジュール(予定)

県の文化村に預けてから丸二年かかる予定です。

令和4年(4月〜3月末):調査

令和5年(4月〜3月末):修理 

※なら歴史芸術文化村のご協力のもと調査・修理を進めていく予定です。

※実際に架出公開が可能となる時期は令和6年夏を目標にしていますが、現在は未定です。


また今回のクラウドファンディングを通じて資金を募るだけでなく、当寺では、遠方の方々や本プロジェクトを機に西大寺のことを知っていただけるように、精一杯情報を発信していきます。そして、今後の西大寺を応援してくださる方々と出会いたいと思っています。


皆さまと仏画の謎を解明していきたいと思っており、ぜひプロジェクトを通じてご参加ください!


仏画掛軸を未来に伝え、信仰を継承していくために

今回修復する仏画は単なる「モノ」でも、観光資源のためだけの「モノ」でもありません。信仰の産物である当軸の未来への継承保存と、その信仰的価値の蘇生・昂揚に重要な役割を果たしているのです。


皆さまのお力をお借りし、当軸の信仰的価値を学術的にも可能な限り明らかにすることで、その軸を本尊とする法要の復興、また創始していくことを切に願っており、また修復後は、修復完法要を行い、今後、皆さまにも広くご拝観いただけることを目指しています。


みなさまも一緒に信仰の再生プロジェクトへのご参加をお待ち申し上げております。




西大寺よりご挨拶

真言律宗管長 第72世 長老 松村 隆誉


こんなに立派な大掛軸2本、“凄い凄い西大寺”

厚顔と破廉恥を忘れた驚きの言葉が真に相応しいと感じました。惟えば西大寺を創建された称徳(孝謙)天皇、そして興正菩薩叡尊と忍性菩薩を輩出した鎌倉時代。

目指す処は民の安寧に外なりません。和合の精神、仏教の大衆化、僧侶の規律、更に道路、港湾といった社会面のインフラやお茶、薬、石塔、鋳物といった文化産業面にも影響力を示しました。就中、弱者保護の仏教福祉を実践した金字塔の私たち本山、西大寺。

それらの伝統を心の支えに、今も誇り高く持ち続けている西大寺一門の私たちです。折りしも大掛軸の出現と邂逅は、一門僧侶への力強い応援であり、一方では怠けないようにとの警鐘と受け取っています。

そんな拙速の懈怠を戒める意味から、早々に修覆をして手を合わせ礼拝を希求する私たちです。

願いは地球、宇宙を恣意に傷つけ合わない調和であり、人々の安心、休息、希望の満ち満ちに在ります。

今次の呼び掛けが、皆々さまの慈しみの浄心に触れ、未来を明るくする良き縁とされるを願って止みません。何卒、合力、浄縁、善行と解せられ、ご協力の程、伏してお願い申し上げます。


辻村泰範|西大寺執事長


長い眠りから目を覚まされた。お前たちに任せたぞ、と鞭打たれたかの感を覚えた。色鮮やかな巨大な大日三尊と五大明王を目の当たりにして、この仏様たちを早く掲げて多くの方々に仏縁を結んでいただけるようにするのは、私たちの使命であり責務であると決意いたしました。

これらの巨大仏画の由緒伝来を調査することも重要ですが、何よりも痛みを修復し皆様とご一緒に仏画の前で手を合わせ、その威神力が一切の衆生に及ぶようにお祈りできるようにしたいと願っています。是非お力をお貸しください。

御寄進の仏縁が、仏様の御加護となって皆様に届きますように何卒ご協力をお願い申し上げます


応援メッセージのご紹介


狹川 普文 様

東大寺長老


「西大寺の巨大仏画修理に支援の手を」

令和4年1月、西大寺に伝わる巨大仏画2点が関係者に公開された。南都六大寺の我々も知らなかった宝物であるが、一辺約7メートルに及ぶ「大日三尊像」と「五大尊像」で鮮やかな色彩をとどめている。専門家らの調査で、五大尊像の軸に文政10年(1827年)の表記が確認されたが、痛みが進んでいることから応急修理を「なら歴史文化芸術村」に依頼された。

これら2点は未指定品のため、公的な補助を受けられないので、広く一般の皆さんに支援を求められることになった。二百年振りに登場された諸尊像が修法の本尊として復活されることを共に祈ろうではありませんか。


西山 厚 様

奈良国立博物館名誉館員


私は、鎌倉時代に西大寺を復興した叡尊(興正菩薩)を敬愛していて、西大寺の広報を勝手にやり続けています。このたび、その西大寺から、びっくり仰天の仏画が発見されました。約7㍍四方という巨大なもので、ひとつは大日如来を中心にした三尊、もうひとつは不動明王を中心にした五尊です。

日本中の博物館・美術館を探しても、この大きさの絵を掛けられるケースはないのではないでしょうか。西大寺ではどこに掛けてどんな法要をおこなっていたのでしょうか。興味が尽きません。ああ、しかし、現状では懸けられません。修理が必要です。修理が終わったら、見たことのない光景が見られるはずです。


内藤 栄 様

大阪市立美術館館長


奈良の大仏が誰の財力で作られたか知っていますか?聖武天皇?国?いいえ違います。名も伝わらぬ国民たちです。財ある者は材料や金銭を、ない者は力仕事を、と皆が力と心を合わせて大仏を建立したのです。鎌倉時代に西大寺を復興した興正菩薩叡尊も人々の寄進を集め、堂塔の修復や仏像の造立を行いました。わが国の古寺に伝わる国宝や重要文化財の多くは、こうした人々の浄財によって生み出され、大切に守られてきたのです。

このたび西大寺でギネス級の大仏画が傷ましい姿で発見されました。芸術性と文化面からも貴重な作品ですが、今のままでは公開できません。いや、この先何年もつかわかりません。これだけの大作は多くの人々の協力なくしては誕生しなかったでしょう。先人からバトンを受け取り、未来の子供たちに手渡すのは私たちの使命です。ぜひ、クラウドファンディングにご賛同いただき、私たちの力で修理を実現させましょう。


代理支援について 〜インターネットでのご支援が難しい方へ〜


プロジェクトを応援したいけれど
インターネットでの支援方法が分からないという方へ

クラウドファンディングのご支援をいただく場合、本来はREADYFORでの会員登録が必要となります。

一方、操作方法が分からないという方からは、「代理支援」という形でのご支援も承っています。西大寺に直接ご支援金をお振込みいただき、西大寺が手続きを代行してクラウドファンディングに反映させるという方法です。


代理支援の申し込み方法

①以下の内容を、西大寺宛にご郵送またはメール、お電話でお知らせください。

【いただきたい内容】 

・お名前(フルネーム/ふりがな)

・ご住所

・電話番号

・メールアドレス

・ご支援総額(ご希望のコース名、口数)

・応援コメントとして表示するお名前(ご希望制です。匿名やニックネームでも構いません。)


【送付先】

・宛先:真言律宗総本山 西大寺

・住所:〒631-0825 奈良市西大寺芝町1-1-5

・電話:0742-45-4700

・メール:crowfun@saidaiji.or.jp


②下記口座へお振込みをお願いいたします。

【お振込み先】 

銀行名:南都

支店名 西大寺

口座種別:普通

口座名義:宗教法人 西大寺 代表役員 松村隆誉

口座名義カナ:シュウ)サイダイジ ダイヒョウヤクイン マツムラリュウヨ

口座番号:0387500


▼注意事項

※ご支援金は返金いたしかねますので、ご了承ください。

※ご記入いただくご連絡先は、送金に不備がある場合や、確認が必要な事項が発生した場合にのみ使用させていただきます。

※お問合せは西大寺までお願いいたします。(メール: crowfun@saidaiji.or.jp)



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(順不同・敬称略)

真言律宗総本山 西大寺

紅山子(こうざんし)

クラウドファンディングサービス
READYFOR株式会社〒102-0082 東京都千代田区一番町8 住友不動産一番町ビル 7階
電話:050-1744-8650



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ZIPANG-6 TOKIO 2020

これまでの、日本の精神文化と国土の美しさについて再発見に加えて その1. 全世界との情報の共有化 その2. 偏り、格差のないローカリティの尊重! その3. 美しきものへの学び、尊敬、関心を高める教育と推進

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